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コスメ業界     クチコミ効果が高い商材 ネットとの相性抜群

クチコミ効果が高い商材 ネットとの相性抜群

コスメの市場規模は、約二兆円(ヘアケア、フレグランス、ボディケア等も含む)と大きい一方で、参入が難しい商材だ。大手化粧品メーカーの存在感は大きく、既存の流通網に乗せることは容易ではない。 しかし手にとれば良いか悪いかがはっきりするという特徴を持った商材でもある。一度ファンをつければ、日用品であることからもリピート率は高い。そこで有効な流通手段がネットショップなのだ。  化粧品の販売促進としては、女性から女性へと語られるクチコミによる効果が大きい。この”クチコミ“が、比較検討して購入するネットショップとの相性が良いのである。女性は常に更に優れたコスメとの出会いを求めている。ネットでのクチコミが、時には大手化粧品ブランドが膨大な費用を投じて繰り広げるイメージ広告戦略に匹敵するくらいのパワーを持つ事もある。  またカウンセリングを経た対面販売にこそ真髄があると考えるメーカーは多いが、消費者の心理は必ずしもそうではない。しっかりとした商品説明、サンプルや返品システムなどでサイトへの信頼を築ければ、購入場所はどこでも構わないと言ってもいい。

人気クチコミサイトの 信憑性バックに売上拡大

 

運営会社--コスメ ・コム
サイト名--コスメ ・コム
月間100億PVを誇るクチコミサイト「アットコスメ」をバックに、売上を伸ばすのがコスメ・コム(東京都港区/年商約6億円)だ。 「アットコスメ」で人気の高い約3000アイテムを販売。すべての商品に関してクチコミ情報がリ
コスメ・コム
http://www.cosme.com/top/index.html
ネットショップ開設年 2004年
もともとの主体事業 
クチコミサイト 「アットコスメ」運営
サイト年商 約6億円
ンクしており、その商品が支持されている理由が消費者の生の声で紹介されている。情報源が中立の立場である”クチコミサイト“であるため、信憑性が高い点がポイントだ。  現在、自社サイト、モバイル、モールで展開しているが、同社ではサイト毎に取り扱う商品を分けることで、戦略的に集客している。 「自社サイトは美容意識の高いユーザーが集まります。そのため『アットコスメ』に寄せられるクチコミ情報から、今後人気の出そうな商品を先取りし、いち早く扱うようにしています。一方モールの場合は、大衆的な顧客が多い。既に人気のある商品をPRすることで、サイトに集客するというやり方をとっています」(菅原敬社長)  また最近では携帯サイトの売上の伸びが大きい。他サイトと比較検討し熟考できるPCサイトに比べ、提案型で売り込むのがモバイルサイト。信用力のあるクチコミ情報が商品提案の裏付けとなっており、売上に繋がっている。 「ネットでは希少性が重要です。例えば、クチコミで人気だったあるメーカーのパウダーがありました。しかし一方で『保湿力が弱い』という声が多かったため、その点を改良した限定商品を販売したのです。すると初月で3000個が完売しました」  現在ではユーザーの声を活かしたオリジナル商品が売上の四割を占めている。

リアルでの著名人ファン獲得が奏功 一商品のみで今期見込み三億円


運営会社--デジサーチアンドアドバタイジング
サイト名--ルブランシーコラーゲン育成美容液
「化粧品こそバズマーケティングが重要です。しかし市場も大きく競合も多い。そこでこれぞと思う一商品に絞って徹底的に質の良い ”ユーザーの声“をかき集めるのです。質の良いというのは、本当にその人が心底ファンになっているかどうかという点です。そうした人が有名人や影響力のある方であればあるほど、その効果は大きいのです」  そう語るのは「ルブランシーコラーゲン育成美容液」を運営するデジサーチアンドアドバタイジング(東京都目黒区)黒越誠治社長だ。商品はサイト名にもなっている美容液一商品のみ。定期購入につなげることで、今期年商は三億円と売上を伸ばしている。  ECを使ったブランド再生事業を手掛けている同社では、現在一八ブランドのネットショップを運営しているが、クライアントの紹介で持ち込まれたのが、同商品だった。  2005年楽天出店。月商は20万円程度と売れ行きは芳しくなかった。そこで翌年にはネットショップを休止。リアルでの”ファン作りに注力“した。 「あらゆる人脈を使ってスタイリスト、美容ライター、モデルなどに無料でばらまくという作戦にでました。『本当に良いと思った場合のみ紹介して下さい』と。一年で500本以上は配ったでしょうね。すると次第に売上がついてきたのです。そこで実例を元に広告費を集中投下し、無料サンプルを配ったところ、三か月後には月商300万円を超しました」  '07年末時点では、月商600万円に。'08年9月には日数限定で大幅割引キャンペーンを打つと、三日間で4000万円を売り上げた。リアルで地道に獲得したクチコミの力は大きく、現在では毎月右肩上がりの業績を叩き出している。
ルブランシー

 

 


 


 
 
EC事業部
橋本善久取締役

希少価値の高い 商品に限定し軌道に

運営会社--HS—STYLE
サイト名--STELLA 表参道
高単価でも美容室やサロンでしか買えない商品に絞ることで売上を伸ばすのが、「STELLA表参道」を運営するHS—STYLE(東京都渋谷区)だ。一万円以上のサロン専用シャンプーや、三万円ほどの美顔器など、30種類ほどを取り扱っており、月に400~700万円を売り上げている。  同社は2006年に楽天に出店。
HS—STYLE
http://www.stella7.jp
ネットショップ開設年 2006年
もともとの主体事業 EC事業
サイト月商 400万円 ~700万円
30代からのエイジングケア商品を中心に販売を始めた。当初、美容のセレクトショップというコンセプトで、幅広い商品ラインナップを目指し、仕入れに力を入れていたが、なかなか売上につながらなかった。 「売れ行きを見直すと価格の安い1000円単位のコスメは全く売れず、高額商品の売れ行きが良いことがわかりました。これらの商品はメーカーの希望で値下げができないため、他のネットショップでは取り扱いがなかったのです」(EC事業部橋本善久取締役)  価 格競争の激しいEC業界で、値段を下げるのではなく他では手に入らない商品を正規の価格で販売することが顧客にとって安心につながるのだという。

自主制作のDVD同封し 一万人のリピーター獲得


 
運営会社--リソウ
サイト名--基礎化粧品リソウコーポレーション
商品情報のDVD自社制作により一万人のリピーターを獲得しているのがリソウ(東京都千代田区)だ。同社は折り込みチラシを利用し健康食品の販売を行っていたが、’03年から化粧品販売に転換。'04年に開始した独自ドメインサイトと折り込みチラシで販売を行い、ネット単体では月間1000万円ほどを売り上げている。  同社は特にリピーターの獲得に注力し、二回以上購入した顧客には商品についてのDVDや会報誌を同封している。
リソウ
http://www.risou.com/index.html
ネットショップ開設年 2004年
もともとの主体事業 健康食品販売
平均月商 1000万円
当社の商品をきっかけに美容について勉強してほしいと思ったことが始まりでした。DVDの内容は成分の説明や効用について。会報誌ではターゲット層である40〜50代の美容以外の悩みについても精神科医のインタビュー記事を掲載するなど工夫しています」(斉藤紀克通販部部長)  健康食品時代の広告代理店との付き合いから、広告や自社サイトにメイクアップアーティストを起用するなど、自社商品のブランディングも強化。四年間で一万人のリピーターを獲得した。  斉藤部長は「ターゲット層が40~50歳代のため、ネット単体での集客が課題。ブランディングの強化とメディア露出で伸ばしていきたい」と語る。
EC事業部
伊藤幸司部長

コスト削減し開発費に投資 患者の声から頻繁に商品改良

運営会社--ドクターライン
サイト名--オザキコスメ
美容皮膚科の患者の声を生かし、自社商品「オザキコスメ」で売上を伸ばしているのがドクターライン(東京都新宿区)だ。  東京都羽村市の本院、新宿歌舞伎町、目黒区祐天寺の三院のクリニックを展開している同社は、院内処方のコスメとして2002年に処方を開始。患者から販売の要望があり2004年に自社ショップを開店した。
OZAKI COSME
http://www.stella7.jp
ネットショップ開設年 2002年
もともとの主体事業 医院
サイト月商 1000万円
小崎比佐子代表は「もともと自分の肌のために開発したローションでしたが、人気となり販売することに。薬事法の関係で販売の別会社を設立したのが2004年です。元手がかかりにくいネットショップにしました」と語る。  徹底したコスト削減を行った。商品開発に力を注ぐべく、広告費や人件費も極力カット。8人からなる少数精鋭のEC部隊が約8000人の顧客対応から発送までを行っている。コールセンターを設けず、ファックス、メールのみで対応を行うもクレームがほとんどない。  医療現場から生まれたコスメを謳い商品の安全性や信頼性の向上に力を入れるため患者の声を聞きながら研究を重ねている。 「会社側の都合でコストを抱えるのなら、商品の開発に力を入れたい。どの商品も販売開始から八回はバージョンアップをしています」(EC事業部伊藤幸司部長)
 
香水専門サイト
価格勝負は限界 オリジナリティ追求が課題



 ここ数年競合他社が増え、価格合戦になっています。弊社も利益を削って安値を守っている状況です。しかし今後はメーカーとのオリジナル商品に注力するなど、オリジナリティを出していかねば勝ち残れないと考えています」  そう語るのが、「香水物語」を運営する森下商会(石川県小松市)森下和則社長だ。アイテム数は3万5000。売上は月商1億円だ。同氏がここまでの危機感を抱く理由としては、競合が増えているだけでなく、ネットショップ事業者があの手この手で賢くユーザー獲得に動いているという現状がある。  同氏がサラリーマンの傍ら自社ショップでの香水販売を始めたのが、2002年。 「当時はヤフーのカテゴリ検索でも10件程度しか出てこない程競合店が少なかったのです。匂いを嗅げないネットなんかで香水は売れないというイメージがあったのでしょう。それでもデパート等でにおいをチェックし、ネットで購入する人は意外にも多かったのです。他社サイトを見て常に最安値を提示することで、ユーザーを増やしてきました。売上はすぐに500万円まで行きました」  その後法人化し、’04年に楽天へ出店。やはり低価格を売りに月商は数か月後には1000万円を超した。その後もモバイルへのいち早い参入などで、売上は順調に推移した。月商1億円超えを達成した同社だが、大きな課題が立ちはだかる。 「“究極の薄利”作戦はもう通用しません。次なる手を打つべき時に来ていると思います」
  
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